今日は、日本でも手に入りやすいといいなぁと思うイノホ(hinojo)という野菜についてです。
アルゼンチンではスーパーでもよく売っていて割とメジャーな野菜です。旬は冬ですが、夏にもとれるみたい。フェンネル、フィノッキオ、ういきょう、フヌイユなどと国によって名前がいろいろ。
主に白い株のところを食べます。風味はセロリに似ていないこともないですが、食感は違います。もうちょっと水分が少なくしっかりしている。脇役にも、メインにもなれます。アニスの香りがほんのりして個性的なので、好き嫌いが分かれると思いますが、パクチー、セリ、セロリ、ウドやフキなど、癖のある野菜が好きな人はきっと好きなはず。
特に簡単で美味しいレシピを2つ紹介します。
ローストイノホ
材料
- イノホ 数株
- オリーブオイル
- 塩胡椒
- チーズなんでも
作り方
- イノホは茎を切り取り、株だけ使います。株は茶色いところを取り除きます。縦に真ん中で半分に割り、外側の分厚い皮を一枚はぎ、そこはぶつ切りに。残りの部分は0.5センチくらいに縦にスライスします。
- ボールに入れてオリーブオイルと塩(と好みで胡椒)を全体にいきわたるようにまぶしつけます。
- 耐熱器に入れ、オーブンで30分くらいロースト。最後に粉チーズ(チーズならなんでもいいけど)をかけて焼き色がつくまで。好みにもよりますが、生っぽいよりも火が通るまでじっくり焼いたほうがうまみが出ます。
- はっぱを散らして飾り付け。
イノホとオレンジのサラダ
材料
- イノホ 拳大1つ
- オレンジ 1つ
- オリーブオイル 大さじ1程度
- 美味しい岩塩
- 胡椒
作り方
- イノホは茎を取り4つに割り、お尻のほうから横に、できるだけ薄く薄切りにします。
- ボールに入れ美味しい塩で揉みます。出て来た水気は絞ります。ここで味を見てみて、足りなかったら少々塩を追加。
- オレンジは皮をむき、包丁で身をとってボールに追加。中の薄皮が取れるくらいまで外皮を向いてひとつひとつ身に包丁を入れて剥がしていくと簡単。大きいふさは半分にする。
- オリーブオイルを大さじ1程度入れ、コショウをガリガリやり、葉っぱのところの柔らかい部分を小さくして色味に入れ、よくまぜる。
- できあがり。
塩もみせず、マリネして一晩なじませても美味しいですが、すぐ食べたい時は塩もみしたほうが食べやすいです。甘い物を塩気のものと一緒に食べるのに抵抗がある人も、これは美味しいのでオススメ。オレンジの酸味がちょうど良いので、お酢は要りません。
この野菜、茎の部分も、セロリのようにして使えます。風味が強いので、生で使うよりも炒めて肉の煮込みに使ったり、スープにしたりします。葉っぱの部分も一緒に使っちゃってOK。葉っぱは、魚の臭み消しにもなり、ハーブみたいにして使えます。
イノホは個性があるとはいえ、割と協調性があり、面白い性格なので他の人と仲良くできるタイプ。火を通すと生とはまた違った感じになるし、何にしても美味しいです。
チキンクリームグラタンに入れてみたり。
なす、トマト、鶏肉などと一緒に軽く炒め、じっくり蒸してパスタと和えたりなど。クリームともトマトとも気の合う奴はなかなかいません。私はこの野菜がとても好きなので、これからもいろんな料理にしてみます。でも、イノホファンとしては、シンプルにイノホだけを使ったロースト、サラダがやっぱり一番かも!世界のどこかで出会ったら、ぜひ料理してみてくださいね。
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